『機動戦士ガンダム』(MOBILE SUIT GUNDAM)は、1979年から放送され、数多くのシリーズが製作されている人気アニメシリーズである。日本サンライズ制作により、名古屋テレビをキー局として放送されたロボットアニメーションであり、人口増加により宇宙に移民する時代「宇宙世紀」を舞台に、人の革新、そして地球と宇宙の人類の対立を描いている。2009年には、同シリーズは放送開始30周年を迎える。
これまでのロボットアニメの勧善懲悪型のストーリー展開ではなく、戦場を舞台としたリアリティに富んだ人間ドラマと、ロボットを「モビルスーツ」とよばれる一種の兵器として扱う設定とを導入したことでアニメーション作品の変革の先駆けとなり、後に「リアルロボット」と称される大きな潮流を作った。その人間ドラマの背景には、人文研究へとつながる人物描写、社会研究につながる社会構造、そして将来起こりうる未来都市の課題を深い洞察に基づき描き出しており、「未来学」へとつながる学際的テーマが多く導き出される。
一方、『機動戦士ガンダム』シリーズは、国際的な人気と評価を獲得しており、欧米、アジア等、世界中で親しまれており、そのテーマ、内容は国際的に共認されている。また、人間ドラマの舞台も国際性に富んでいることから、同シリーズをモチーフとする研究・議論の国際的展開が可能となっている。
以上を踏まえ、本学会は、『機動戦士ガンダム』(MOBILE SUIT GUNDAM)をモチーフとして、未来都市の諸問題の研究、議論し、本会は、その分野にたずさわる研究者、実務者等による研究成果の発表と相互交流を行い、それらを通して国際的な都市問題研究およびそれに伴う学際研究の発展と教育の普及に資することを目的として設立する。
研究・議論のテーマは、大きく①同シリーズにおいて提起されている「未来都市」への展望とその都市の諸問題からの観点、②同シリーズが20年に渡って人気を博し、また、国際的に評価されている文化産業論の観点の二つの側面より、研究、議論を進めるものである。また、国際的に共認された『ガンダム』というアニメーション作品をモチーフとすることで、広く国際的なアピールに寄与する。
杉浦幹男(大阪市立大学都市研究プラザ特任講師)